ワタシ
川崎重工
川崎重工を支える人
Kawasakiの誇るものづくり。その最後の砦を守る。
MASAKI OHORI
エネルギ—ソリューション&マリンカンパニー
# 09
大堀 正貴
エネルギーソリューション&マリンカンパニー(舶用推進ディビジョン) 品質保証
電子機械工学部工学研究科 人工システム科学専攻修了 2011年入社
INTERVIEW
学生時代 → 入社動機
船の進水式に立ち会い、
スケールの大きな
ものづくりに感動。
世の中にものづくり企業は数多あります。そのなかで、自分にベストマッチする企業を見つけるために、私がまず重視したのが「製品」です。大学院時代は、ロボットアームを用いた金属研磨に機械システムからアプローチする研究をしていましたが、就職活動では特にその分野に縛られることなく、合同説明会などを利用しながらさまざまな企業を片っ端から見ていきました。
すると次第に、店舗に並んでいるようなものよりも、「実は社会の役に立っている」というBtoB製品に心動かされている自分に気づいたんです。特に着目したのが、インフラや重工業。なかでも川崎重工は、自分が利用する乗り物としてだけでなく、ものを運ぶ輸送機として生活を支えている製品を作っているところに魅力を感じました。また、神戸工場に見学に行った際、偶然にも船の進水式に立ち会うことができ、そのスケールの大きなものづくりに感動したことが決め手となり、学校推薦を利用して応募しました。
これまでの仕事とやりがい
「信頼できる
Kawasakiブランド」
を守る使命。
船の進水式に感動して入社した私は、縁あって船造りの一端を担う業務に就いています。担当しているのは、舶用推進機の検査業務。推進機とはいわゆるプロペラ関連部分で、それを作るためにサプライヤーから調達した部品の検査や、組み立てた後の性能検査、あるいは顧客や第三者検査機関による検査立ち会い対応などを行っています。難しいのは、特に調達部品における品質基準の設定です。ゆるいと製品の仕上がりに影響しますし、逆に厳しすぎると提供サプライヤーがなくなってしまう・・・。設計部門とも意見交換しながら、ジャストな基準を導き出すようにしています。
品質保証部門は、ものづくりにおける最後の砦だと思っています。万が一にも、納品後に不具合を出すリスクのある製品を出荷させるようなことがあってはなりません。自分たちがしっかり検査して、「これなら大丈夫」と確信が持てる製品だけを世に送り出す。それが、「信頼できるKawasakiブランド」を守る自分たちの使命だと考えています。
成長を実感した瞬間
初の試みが課せられた
ブラジル案件を
やり遂げた。
入社4年目の頃、ブラジル向けの推進機を製造するプロジェクトに品質保証担当として参加しました。この契約条件の一つに挙げられていたのが、「ブラジルのメーカーから部品を調達する」ことでした。これは簡単なことではありません。国が違えば、規格もものづくりへの考え方も違います。これまでまったく使ったことのないサプライヤー品が、果たしてKawasakiの定める品質基準をクリアするのか? 不安な気持ちを抱えながらブラジル現地へ飛び、1カ月の長期出張をしながら検査を実施しました。
その後、合格品を日本に持ち込み、ブラジルから来日していただいた顧客の立ち会いのもとで組み立て試験を行った結果、無事にOKをいただくことができました。プレッシャーを感じながらのチャレンジでしたが、設計や製造などさまざまな部門と協力して成し遂げた、達成感の大きなプロジェクトでしたね。そして、想定外のことが発生する度に自分で考えて必死に対応した、この一連の取り組みを通して、国内業務では得がたい経験と知識を手にすることができました。
叶えたい未来
現在の仕事を担当して10年が経ちました。入社した頃は10年選手といえば大ベテランのイメージを持っていましたが、いざ自分がそうなると、知らないことや未経験のことがまだまだあり、これからも新しいことに挑戦しながら、もっと成長していかなければという思いを強く感じています。特に今、力を入れているのが3D技術の導入推進です。これまで2次元的に計測していた検査作業を3Dに置き換えることにより、さらに精度の高い品質検査が可能になるため、ぜひ実現させたい技術です。
こうした技術の導入には、設計や製造など他部門の協力が不可欠ですが、川崎重工には営業や設計、調達、製造、工事など、さまざまな部門がその垣根を越えて協力し合う文化が根づいており、その風土がより良いものづくりを支えています。私もさらに研鑽を積み、「品質を守る」という立場から、Kawasakiの誇るものづくりの一端を担う人財として成長していきたいと思います。