ワタシ
川崎重工
川崎重工を支える人
モーターサイクル。その怒涛の開発スケジュールを疾走する日々。
AYA NOGUCHI
カワサキモータース
# 16
野口 亜矢
カワサキモータース株式会社 設計
航空宇宙海洋系専攻 航空空宇宙工学分野修了 2015年入社
INTERVIEW
学生時代 → 入社動機
「誰と働くのか」を
重視して選んだ川崎重工。
大正解でした。
中途採用で川崎重工に入社したのですが、もともと私が就職するうえで重視していたポイントは、「設計職として働くこと」と「モチベーションの高い人たちと一緒に働くこと」の2点。最初に新卒で入った会社は、設計職ではないものの、同僚には恵まれていました。結婚を機に転職して入った次の会社では、設計職に就けたものの、同僚と切磋琢磨できる環境とはいえなかったんです。
こうした経験から、自分にとっては「誰と働くのか」が非常に重要な意味を持つとあらためて気づかされました。そんな時に巡ってきたのが、川崎重工のモーターサイクル&エンジンカンパニーでの中途採用募集というチャンス。ここでなら、自社の製品が好きで仕事に取り組む、モチベーションの高い人たちと一緒に働けるのではないか考え志望しました。そして今、実際に入社して感じるのは、周囲の皆さんが非常に勉強熱心で、大いに刺激を受けながら仕事ができているということ。自身の成長を目指し、「誰と働くのか」を重視してこの会社に入った私の選択は、大正解だったと日々実感しています。
これまでの仕事とやりがい
エンジン関係を
とりまとめる
役割を担う。
入社して以来、希望していた設計担当として、Ninja400/250を皮切りに、Z400/250、Z650、Ninja650、Versys650、Vulcan Sなどの開発に携わってきました。現在は、1、2年後に市場に出す予定の3機種の開発プロジェクトで、エンジン関係を取りまとめる業務を担っています。ざっと600を数える部品それぞれの評価状況を把握し、開発メンバーはもとより社内関連部門や社外のサプライヤーなど全方向に目を光らせながら、エンジンまわりの開発の全工程をスケジュールに乗せていくのが、今の私の使命です。
昨今、モーターサイクルの開発スピードは非常に速く、タイトなスケジュールのなかで厳しい規制をクリアする性能を出すのは並大抵の難易度ではありません。それでもチーム一丸となって何とか難題を乗り越え、製品を世に送り出した時はもちろん、実走したライダーの方からお褒めの言葉をもらったり、市場から高評価を得たりすると、苦労も洗い流される思いを感じることができます。
成長を実感した瞬間
突発事項に負けず、
工程をスケジュールに
乗せる力がついた。
今の業務を任された当初は自信もなく、自分主催で会議を進めることすら不安でいっぱいでした。それでも自分がやらなければ何も進まないので、やるしかありません。上司にもサポートしてもらいながら数カ月単位で開発スケジュールを組み立てましたが、すべての工程がトラブルなく順調に進むことを前提としたもので、常にギリギリのところで綱渡りをしているようなスケジュールでした。
何か問題が発生した場合でも、スケジュールを遅らせることは許されません。「この場合はこういう日程で進めよう」とリカバリー案を幾層にもわたって検討したり、「ここは厳しい日程になるが何とか協力してほしい」とメンバーに頼み込んだり。いつも「これで間に合うだろうか」とハラハラドキドキしながらも、その場その場で局面を乗り切って工程をスケジュールに乗せるだけの対応力は身につきました。交渉ごとは苦手でしたが、人を巻き込んでゴールへと疾走するある種の厚かましさ(笑)と度胸を備えたことも、成長した点として挙げて良いのかなと思います。
叶えたい未来
入社してすぐ、フルモデルチェンジ機種のNinja400/250の開発に携わりました。ただし、当時はすでに試作ステージまで進んでおり、私の立場も一設計担当に過ぎませんでした。今度はぜひ、開発リーダーの立場でフルモデルチェンジ機種の設計を手がけてみたいと思っています。それが世に出て、バイク雑誌で高い評価を受けたり、実際に自分が街なかで走っているのを見かけたりした時の喜びを想像しただけで、わくわくしてしまいます。それをやりきるにはまだスキル不足が否めないので、もっと視野を広げ、担当外の分野にも目を向けて技術を得るよう努める必要があると考えています。
川崎重工に入社し、「すごい!」と思う上司や先輩に出会うことができました。「誰と働くのか」を重視する自分にとっては恵まれた環境だと実感します。このすごい人たちに果たして自分は追いつけるのか・・・。それはわかりませんが、その背中を追いながら、技術者として一歩ずつ成長の階段を上っていきたいと思います。