ワタシ
川崎重工
川崎重工を支える人
基本設計から携わった車両が、街を走る日の感動。
HIROTADA ASAZU
川崎車両
# 06
浅津 宏伝
川崎車両株式会社 設計
基礎工学研究科修了 2015年入社
INTERVIEW
学生時代 → 入社動機
広く人々の役に立てるような
製品の製造、
設計に携わる。
文系科目が苦手だった私は大学で技術系へと進み、学生時代は半導体材料について研究していました。材料を電子顕微鏡で観察しながら、欠陥のメカニズムを調べるといった研究をしているうちに、「この材料の先にある完成品を作りたい」という思いを抱くようになったんです。そこで就職活動では、「広く人々の役に立てるような完成品の製造、設計に携わること」を主軸に置き、企業検討を進めました。
もともと大阪出身なこともあり、関西で勤めたいと考えていたので、川崎重工も候補の一社ではあったのですが、詳しく調べてみると、どのカンパニーに配属されても私が重視していた主軸とポイントが満たされそうに思えたので、志望しました。また、学生時代に乗っていたバイクがKawasakiだったことから、なじみがあったというのも理由の一つですね。
これまでの仕事とやりがい
自ら設計した車両が
走っている姿を
見た時の感動。
入社してから現在まで一貫して、鉄道車両の設計関連業務に携わっています。多くはプロジェクトの後半からメンバーに入るかたちでしたが、現在担当している新造車の設計プロジェクトについては、基本設計段階から参加しており、大きなやりがいを感じながら日々業務に取り組んでいます。
プロジェクトで私が担当しているのは、車両システムの設計。車両に付加する機能全般をつかさどるシステムの設計です。現在、基本設計はほぼ完了し、これから現車試験の実施に向けて試験内容の検討や整理に入っていくところです。これまで机上で積み上げてきた設計ロジックが正しかったかどうか、その答えがわかる勝負どころの工程なので、しっかり乗り切ってプロジェクト完遂へとたどり着きたいと思います。
かつて設計に携わった車両が実際に営業運転に投入され、多くの乗客を乗せて運行している姿を見た時には感激しました。現在取り組んでいるプロジェクトは、基本設計段階から数年がかりで取り組んでいるものなので、これらの車両が営業運転で走っている姿を見たときの感動や達成感は、さらに大きいだろうと今から楽しみにしています。
成長を実感した瞬間
入社4年目からは、
一人で現地試験対応を
担当できるように。
特急車両開発を担当していた入社4年目の頃、現地試験対応を初めて一人で任されました。現地試験とは、顧客が保有する本線を用いて営業運転とほぼ同等の環境で行う走行試験。ここで課題が見つかれば先の工程へは進めない大事な試験です。以前担当していた車両の現地試験対応で、いろいろと気をつけなければならないことなどを学んでいたこともあり特急車両の現地試験ではその時の経験をふまえて周到に準備することができました。おかげで、大きな問題もなく無事に終えることができました。これらの経験によって、顧客や協力会社といった社外の関係者とも、設計担当の技術者としてしっかりコミュニケーションをとれる力がついたようにも感じましたね。
叶えたい未来
車両システム全般について精通するのが目標です。車両システムの設計担当は、車両の全機能を広く深く知っている必要があります。例えばブレーキという機能一つとっても、実はブレーキだけで完結しておらず、モーターや他の装置と連動しています。それら一つひとつの機能について深く細かく知ることが、車両システム設計担当としてのスキルアップにつながります。
また一方で、顧客との折衝や社内の調整などといった対人スキルも、さらに養っていく必要があると感じています。車両製造のような大きなものづくりには、さまざまな立場の人が数多く関わります。そのなかで決して臆することなく一歩前に出て、自身の考えに耳を傾けてもらえるだけの技術者に成長していきたいと思います。
そしてゆくゆくは、車両システムすべてに精通し、対人スキルも備えた技術者へと成長することにより、車両設計全般を取りまとめられるような存在として活躍したいと考えています。