白川 拓也

ワークレポート

新製品である舶用ガスエンジンの開発。川崎重工の挑戦を製造の現場から支える。

任された新規エンジン試験機の組み立て。

私は入社以来、一貫してガスエンジンの組み立て業務に携わってきました。設計部門が書き起こした設計図に基づき製品を製造するまでにはいくつかの工程を要しますが、当課では「前工程担当部門が製造した部材・部品の組み立て」「完成後の試運転実施による性能評価」「据付を行う現地への出荷」を担当しています。私はその一連の工程において、「製造スタッフ」と呼ばれる立場で、全体の工程計画・管理をはじめ、現場作業者への指示、不具合対応、関係各所との調整といった生産管理および組み立て技術業務全般を担当しています。

入社1年目に補助業務を経験し、2年目には試運転の主担当を務めスキルアップしてきました。現在、製造スタッフとして5年目ですが、2年目の後半に半年がかりで取り組んだ舶用ガスエンジン試験機の組み立て業務を経験することで大きな自信を得ることができました。舶用ガスエンジンとは、既に市場投入されている発電用ガスエンジンを改造し、船舶推進用エンジンとして開発したものです。新しいエンジンであるため、それまで携わった、すでに作業手順が確立されている組み立て業務とは勝手が違います。私はプレッシャーを感じながらも気合十分で臨みました。

想定外の事態に見舞われながらも工程を前へ。

実際に作業を進めると、次から次へとふりかかる難題や想定外の事態に苦しめられました。発電用ではまったく扱ったことのなかった部品の組み立て方法を一から考案したり、部品の寸法が合わなかったりしました。また、それに対応するために再発注した部品が予定を過ぎてもなかなか納品されず、その間に急遽別の作業を進めようとして、そのための人員や部品を慌てて手配したこともありました。組み立て業務では必ず人とものの両方を常に確保しておくことが重要ですが、膨大な作業が同時進行しているため、その管理は極めて複雑になります。ずるずると後ろへ倒れていく工程スケジュールを、他部門に協力をあおぐことで何とか踏みとどまらせ、ようやく試験機完成に漕ぎ着けました。エンジンが組み上がり正常に始動する姿を見たときは、胸が熱くなりました。

数週間先まで工程を見通した上で、人やモノの出入りを把握しながら技術的な問題を解決する。この経験を通し、製造スタッフとしての基本スキルを身につけることができました。とはいえ、ようやくスタート地点に立った程度。今後も、製品化された舶用ガスエンジンの組み立て業務や開発案件など、新たな挑戦の機会が待っており、さらなるスキルアップに向けて走り始めています。

夢は自分が携わったガスエンジン搭載船に乗ること。

私の担当製品であるガスエンジンは、発電用・舶用ともに天然ガスを燃料に用います。環境問題が取り上げられている現代において、世界最高レベルの発電効率や環境性能を持つエンジンの製造に携わることができるため、誇りを持って仕事に取り組んでいます。また、このような新製品の開発という川崎重工の挑戦に、製造の主担当として関わっていることにも、大きなやりがいを感じています。

小さい頃からモノづくりが大好きで、夢はエンジンをつくることだった私ですが、その夢はすでにかないました。次はぜひ、自分が携わった舶用ガスエンジンが搭載されている船舶に乗船する夢をかなえたいですね。